ジャズ・アット・マッセイホール

 56年前の今日、カナダはトロントでこの傑作ライブは生まれた。チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピー、バド・パウエル、チャーリー・ミンガス、マックス・ローチ。名前を書き連ねただけで心が躍る。1953年という時期はジャズの流れを大きく変えたビ・バップもクールやハード・バップ、ファンキー・ジャズなどの複雑なうねりの中にあった。しかしこの顔ぶれが一堂に会したらどうなるか。パーカーもパウエルも半病人同然、客席はヘビー級世界戦とぶつかり3分の1も埋まっていない。ガレスピーはパーカーと相変わらずソリが合わずステージを放り出して世界戦のテレビ中継を見に行く。おまけにパーカーが手にしているのは現地調達の白いプラスチックのアルトだ。ミンガスの憮然としながらやきもきしている顔が目に浮かぶ。しかし盛り上がった。この場で起きていること自体がジャズだ。リハ無し(かどうかは不明だがやっているとも思えない)、せーので始めて次々とソロを畳み込んでいくジャズの醍醐味が味わえる。

 なんとこのコンプリート盤が出ている。『Complete Jazz at Massey Hall』(スペイン盤)。ミンガスがあとからかぶせたベースもなく、『パーディド』のイントロが長い(いきなりに感じていた謎が解けた)など新しい発見がある。LPは表裏3曲ずつだったが、その間に8曲が加わった形だ。ジャケットがいまいちで、できれば以前LPにも使われていたステージの写真(ブックレットには掲載がありパーカーのプラスチックアルトが確認できる)だったらよかった。昔からスペインはときどきイイものを出してくれる。



COMPLETE JAZZ AT MASSEY HALL
JAZZ FACTORY
2009-03-07
CHARLIE PARKER

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